洗濯機のカビ取り方法|原因・縦型とドラム式別の手順・予防策を解説

洗濯機のカビ取り方法|原因・縦型とドラム式別の手順・予防策を解説

洗濯機から出る黒いカスや茶色いカスの正体は、洗濯槽の裏側で繁殖した黒カビです。洗濯物に付着して肌トラブルやアレルギーを引き起こすため、早めの対処が必要です。

カビが発生する原因・縦型とドラム式それぞれの掃除手順・洗浄剤の選び方・日常的な予防策を順番に確認していきましょう。

カビ取り
牧平 幸
執筆者

カビドクターズ代表

牧平 幸

カビドクターズの代表・牧平 幸です。カビ取り5年の経験と、世界初の特許技術を用いて大阪・京都No.1の品質を目指して日々カビ取りと向き合っております。

代表のカビ取りへの想い

洗濯機のカビが発生する3つの原因

カビが発生する原因

洗濯槽のカビは「湿気」「汚れ」「温度」の3つの条件がそろうと急速に繁殖します。自宅の使い方で心当たりがないか、チェックしてみてください。

洗濯後の湿気が逃げにくい

洗濯終了後の槽内は、長時間にわたって高い湿度が続きます。フタを閉めたままにすると、湿気が外に逃げません。縦型は槽の裏面、ドラム式はゴムパッキンが特に乾きにくい構造です。

湿気が残る環境は、カビが増殖しやすい条件の一つです。

洗剤・柔軟剤のカスが蓄積する

洗剤や柔軟剤を多く入れると、溶けきれない成分が槽の裏側に残ります。この残留物が皮脂汚れと混ざり、カビの栄養源になります。特に液体洗剤と柔軟剤は残りやすいため注意が必要です。

洗濯前の衣類を入れたまま放置する

洗濯前の衣類は皮脂・汗・食べこぼしなどの汚れを多く含んでいます。洗濯機を洗濯カゴ代わりに使い続けると、その汚れが槽内に広がってカビの温床になります。

放置するとどうなるか|黒いカスの正体と健康リスク

洗濯槽の黒カビを放置すると、洗濯のたびに状況が悪化します。「なんとなく臭い」「黒いカスが付く」という段階を超えると、健康被害につながるリスクもあります。

  • 洗濯物に黒いカスや茶色いカスが付着し続ける
  • カビの胞子が衣類に移り、肌荒れや接触性皮膚炎を引き起こす
  • 繁殖したカビの胞子を吸い込み続けると、アレルギーや気管支炎の原因になる
  • 洗濯物に残るにおいが取れなくなる

特にアスペルギルス属のカビは、免疫力が低下したときに肺へのダメージを引き起こす可能性があります。小さな子どもや高齢者がいる家庭では、早めの対処をお勧めします。

カビは表面から見えなくても繁殖している

ステンレス槽の表面がきれいに見えても、裏側には大量のカビコロニーが形成されていることがあります。カビドクターズが現場で確認してきた事例でも、「見た目はきれいなのに洗濯物に黒いカスが付く」という相談の多くが、槽の裏面の広範囲なカビが原因でした。

表面だけで安心するのではなく、定期的な槽洗浄で内部のカビを除去することが必要です。

【縦型・ドラム式別】洗濯機のカビ取り手順

洗濯機のタイプによって、適した掃除方法が異なります。縦型とドラム式それぞれの手順を確認してから作業を始めてください。

縦型洗濯機の掃除手順

縦型は水を多く使えるため、酸素系漂白剤でのつけ置き洗いが効果的です。カビが広範囲に広がっている場合は、塩素系クリーナーを使ってください。

酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)を使う場合

  • 40〜50度のお湯を満水まで入れる

    洗濯槽に40〜50度のお湯をしっかり満たしてください。冷水では洗浄効果が大きく低下するため、必ずお湯を使いましょう。

  • 過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)を投入

    お湯に酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)を250〜400g加え、しっかり溶けるまでよく混ぜます。塊が残る場合は手で丁寧にかき混ぜるのが効果的です。

  • 「洗い」コースで循環させる

    洗濯機の「洗い」コースのみを5〜10分間運転し、槽全体に漂白剤が行き渡るようにします。

  • 3〜4時間つけ置きする

    洗濯機を一時停止し、そのまま3〜4時間つけ置きします。つけ置き中に槽の裏側や隙間のカビが徐々に浮かび上がってきます。

  • 浮き上がったカビを取り除く

    つけ置き後、表面に浮かんだカビのかたまりをネットなどですくい取ります。カビの量が多い場合はここを丁寧に行いましょう。

  • すすぎ・脱水を1〜2回行う

    最後に通常通りすすぎ・脱水を1〜2回繰り返して、洗濯槽内をしっかり清潔に仕上げてください。

カビのかたまりが多く残る場合は、この手順を2〜3回繰り返すことで、より効果的にカビを除去できます。

塩素系クリーナーを使う場合

  • 槽に水(または40〜50度のお湯)を満水まで入れる

    洗濯槽に十分な水(または40〜50度のお湯)を満タンまで入れましょう。お湯を使うとより高い洗浄効果が期待できます。

  • 塩素系クリーナーを規定量投入する

    製品ラベルの指示に従い、塩素系クリーナーを正しい量だけ投入します。必ず手袋を着用し、換気をしながら作業してください。

  • 「槽洗浄」または標準コースで3〜5時間運転

    洗濯機の「槽洗浄」コース、または標準コースを選択し、3〜5時間回します(機種によって所要時間は異なります)。

  • すすぎ・脱水を1回行い完了

    洗浄コース終了後、すすぎ・脱水を1回行い、残留した洗剤やカビをしっかり流して掃除完了です。

塩素系はカビを溶かして流す仕組みのため、かたまりが浮くことは少ないです。強いにおいが発生するため、換気を必ず行ってから作業を始めてください。

ドラム式洗濯機の掃除手順

ドラム式は水量が少なく、酸素系漂白剤のつけ置きが難しい機種がほとんどです。塩素系クリーナーと「槽洗浄」コースの組み合わせを基本にしてください。

  • 「槽洗浄」コースを選択

    洗濯機の操作パネルから「槽洗浄」コースを選択します。

  • 塩素系クリーナーを投入

    製品の指示に従って、規定量の塩素系クリーナーを洗剤投入口またはドラム内に入れます。

  • スタートボタンを押す

    スタートボタンを押して洗浄を開始します。所要時間は機種により1〜4時間ほどです。

  • すすぎを1〜2回行って完了

    コース終了後、1〜2回すすぎ運転を行い、残留した洗剤をしっかり洗い流して完了です。

ドラム式はゴムパッキンの折り返し部分が見えにくく、カビを見落としやすい箇所です。掃除の際は必ずパッキン内部を歯ブラシで丁寧にこすり、最後に乾いた布で拭き取ってください。

洗浄剤の種類と使い分け

洗濯槽の洗浄に使える洗剤は大きく3種類あります。カビの状態と洗濯機のタイプに合わせて選んでください。

重曹・クエン酸・酢はカビに効くのか

重曹はにおい対策には有効ですが、カビを分解・除去する力はありません。クエン酸は水垢(カルシウム分)の除去には効きますが、カビへの効果はほぼないとされています。酢には防カビ成分が含まれるものの、洗濯機内部の金属部品を傷める可能性があり、メーカーも使用を推奨していません。

カビが発生している場合は、塩素系または酸素系のカビ取り専用クリーナーを選んでください。

自分では取り切れないと感じたときの判断基準

槽洗浄を繰り返しても改善しない場合は、専門業者による分解クリーニングを検討してください。以下のいずれかに当てはまる場合は、プロへの依頼が適切です。

  • 槽洗浄を3回以上行ってもカビのかたまりが出続ける
  • 洗濯物への黒いカス付着が止まらない
  • 洗濯機の使用歴が3〜5年以上で一度も分解クリーニングを受けていない
  • ドラム式のゴムパッキン奥に黒いカビが広範囲に広がっている

専門業者による分解クリーニングの費用は、縦型で10,000〜20,000円、ドラム式で15,000〜25,000円程度が目安です。

詳しくはカビ取り業者の費用相場をご覧ください。

洗濯機のカビを防ぐ6つの習慣

カビの発生を根本から防ぐには、日常の使い方を見直すことが必要です。すぐに実践できる6つの習慣を紹介します。

  • 洗濯が終わったらすぐに洗濯物を取り出す
  • 洗濯後はフタ・扉を30分以上開けて換気する
  • 洗濯機を洗濯カゴ代わりに使わない
  • 洗剤・柔軟剤を適正量に抑える
  • 月に1回、槽洗浄コースを実施する
  • ドラム式はゴムパッキンを毎回乾いた布で拭き取る

よくある質問

洗濯槽の掃除はどのくらいの頻度でやればいいですか?
月1回を目安に槽洗浄コースを実施することをお勧めします。毎日複数回洗濯する家庭では、2週間に1回のペースが理想的です。カビが気になり始めたら、まず槽洗浄を連続で2〜3回試してみてください。
黒カビと茶色いカスは違うものですか?
どちらも同じカビが原因です。繁殖初期は茶色く見えることが多く、増殖が進むと黒くなります。茶色いカスが出始めた段階で対処すると、完全に除去しやすくなります。
塩素系と酸素系、どちらのクリーナーを選べばいいですか?
カビが広範囲に広がっている場合やドラム式には塩素系クリーナーが向いています。カビの初期段階・縦型の定期メンテナンスには酸素系漂白剤が適しています。状況に応じて使い分け、交互に使うと効果的です。
洗濯物の嫌なにおいはカビが原因ですか?
においの原因はカビだけではありませんが、洗濯槽の黒カビは最もよくある原因の一つです。まず槽洗浄を実施してみてください。においが続く場合は、排水口・糸くずフィルター・洗剤投入口の汚れも確認してください。
ドラム式のゴムパッキンのカビはどうすればいいですか?
薄めた塩素系漂白剤(水で10倍希釈)をキッチンペーパーに含ませ、パッキンの折り返し部分に密着させて30分置きます。その後、水で十分にすすいで乾いた布で拭き取ります。毎回パッキンを拭く習慣をつけると再発を防げます。

まとめ

洗濯機のカビは「湿気」「洗剤カス」「衣類の汚れ」という日常的な条件が重なって発生します。表面がきれいに見えても、洗濯槽の裏側で広範囲に繁殖していることがあります。

カビドクターズがこれまで対応してきた現場では、「定期的に掃除しているのに黒いカスが出続ける」という相談の多くが、槽洗浄の頻度不足または洗浄剤の選び方のミスが原因でした。縦型には酸素系漂白剤のつけ置き、ドラム式には塩素系クリーナーと槽洗浄コースの組み合わせが基本です。それでも改善しない場合は、分解クリーニングで物理的に除去するのが最も確実な方法です。

月1回の槽洗浄と日常の換気を続けることで、カビの再発を大幅に抑えられます。洗濯機を清潔に保ち、衣類を安心して洗い続けましょう。