畳はカビが最も発生しやすい?カビの発生原因とカビ取り方法・カビ防止対策まとめ
最終更新日:2022年05月31日
カビドクターズ代表
牧平 幸
カビドクターズの代表・牧平 幸です。カビ取り5年の経験と、世界初の特許技術を用いて大阪・京都No.1の品質を目指して日々カビ取りと向き合っております。
カビの3つの発生原因
まずは基本的なカビの3つの発生原因についてまとめます。
カビについての基本的な知識なので覚えておきましょう。
湿度 | 60%以上になると繁殖する |
温度 | 20〜30℃を好む |
栄養(汚れ) | ホコリや髪の毛を好む |
特に湿度と温度は非常に重要で、厚生労働省の調べでは温度が25℃で湿度90%以上だと、たった2日で目に見える程度まで繁殖するという結果が出ています。
それでは、本題の畳にカビが発生しやすい原因について深掘りしていきます。
畳のカビ発生原因は「イ草(いぐさ)」
特に畳にカビが発生しやすい原因が「イ草」にあります。
畳はイ草でできており、イ草には以下の特性があります。
- 空気中の水分が多い時は湿気を吸収する
- 乾燥時には水分を放出する
- 室内の有機化合物を吸収する
イ草は部屋を快適に保つ上では非常に有効な存在ですが、カビの発生原因となる「湿気」と「栄養(汚れ)」を吸収することから、カビが発生しやすくなることも事実です。
具体的には、畳の水分含有率が15%を超えるとカビが発生します。
畳のカビ取り方法
それでは、畳にカビが発生した時の対処方法をお伝えします。
5つのステップを踏めば、大抵の畳のカビを取り除くことができます。
STEP1:部屋の換気を行う
カビ取りを行う際の基本ですが、必ず部屋の窓を開けてからカビ取りを行いましょう。
これは畳に限った話ではなく、カビ取りと換気はセットで覚えておきましょう。
STEP2:掃除機で表面のカビを吸い取り乾拭きを行う
まずは表面のカビを取るために、掃除機で畳全体を吸い取り、乾拭きを行います。
注意が必要なのは、後ろから排気するタイプの掃除機です。
余計にカビを撒き散らかしてしまう可能性あるため、STEP1の換気は必須となります。
また、掃除機で吸ったカビは、掃除機内で繁殖してしまうのですぐに捨てましょう。
STEP3:消毒用アルコールでスプレー
畳全体に消毒用アルコールスプレーをかけ、20分程度放置します。
消毒用アルコールスプレーは、エタノール70〜80%程度のものが最適です。
STEP4:ブラシでカビを擦り取る
スプレーして20分放置した後、消毒用アルコールに浸したブラシで畳目に沿って畳を擦ります。
掃除機では取り除けなかった畳の中のカビを取り除くことができます。
注意点として、硬いブラシで強く擦ると畳が傷んでしまうので、畳目に沿って丁寧に擦りましょう。
STEP5:畳を裏面にして風通しの良い日陰干し
畳に水が含んだ状態はカビが発生する原因となるため、畳が乾燥するまで風通しの良い日陰ぼしを行いましょう。
直射日光を当てると畳が痛む可能性があるため日陰干しが最適です。
畳のカビ取り時の注意点
畳のカビ取りを行う際、いくつかの注意点があります。
ゴム手袋を用いる
消毒用アルコールに直接触れると手がただれる可能性があります。
消毒用アルコールをする際は、ゴム手袋を使用しましょう。
天気が良い日に行う
畳に水分が含まれているとカビが発生する原因となるため、風通しの良い日陰干しを行います。
天気が悪く雨が降っていたりすると、干している間にイ草が吸湿してしまい、水分含有率が15%を超え再びカビが発生してしまいます。
畳のカビ取りを行う際は、必ず天気が良い日に行いましょう。
水拭きはNG
畳は水分を含みやすく、また水分含有率が15%を超えるとカビが発生してしまいます。
日陰干しを行わない日常的な畳の掃除の際は、水拭きはやめましょう。
畳のカビ防止対策
畳にカビが生えないようにするためには、畳に湿気がたまらないよう心がけることが重要です。
具体的なカビ防止対策を5つお伝えします。
部屋の換気を行う
カビ対策で最も効果的なのが部屋の換気を行う方法です。
換気を行うことで、部屋の温度・湿気を調整する役割を果たすことができ、最も手軽に取り組めるカビ防止対策です。
掃除機と乾拭きを定期的に行う
カビの発生原因である「栄養(汚れ)」が溜まらないよう、定期的な掃除を行いましょう。
3日に1回は掃除を行うと、カビ防止には効果的です。
布団は敷きっぱなしにしない
畳の上に布団を敷きっぱなしにすると湿気が溜まりやすくなります。
布団は定期的に畳から離して、壁にたてかけるなどして湿気が溜まらないよう対策をしましょう。
畳と布団の間に簀(すのこ)を用いる
布団を畳むのが面倒な方は、簀を敷くことをオススメします。
簀を敷くだけで空気が入り、湿気対策になります。
カーペットを敷く場合は除湿シートを用いる
布団の簀と同じ理由で、カーペットを敷いているだけで湿気が溜まりやすくなるので除湿シートを用いましょう。
まとめ
畳は吸湿力のあるイ草が原因で、カビが発生しやすいことがわかったかと思います。
カビが発生した場合は以下の方法でカビ除去を行いましょう。
- 部屋の換気を行う
- 掃除機で表面のカビを吸い取り乾拭きを行う
- 消毒用アルコールでスプレー
- ブラシでカビを擦り取る
- 畳を裏面にして風通しの良い日陰干し
また、十分なカビ防止対策も必要で、具体的には以下のようなものが挙げられます。
- 定期的な換気
- 定期的な掃除
- 畳の上に布団を敷く場合は簀(すのこ)を用いる
- 畳の上にカーペットを敷く場合は除湿シートを用いる
畳はカビが生えやすいということを理解して、しっかりとカビ防止対策に取り組みましょう。