カビ臭い部屋の臭いを取りたい!発生原因や条件から除去・防止の方法を徹底解説

牧平 幸
執筆者

カビドクターズ代表

牧平 幸

カビドクターズの代表・牧平 幸です。カビ取り5年の経験と、世界初の特許技術を用いて大阪・京都No.1の品質を目指して日々カビ取りと向き合っております。

カビ臭くなる3つの原因

カビ臭さの元となるカビの発生原因は栄養・温度・湿度の3つです。

そして、3つの条件が重なると100%カビが発生します。

具体的にカビが好む状態について、3つの要素をそれぞれ見ていきます。

栄養(汚れ)

カビの栄養となるものは「汚れ」で、具体的には以下のようなものです。

  • 食品
  • 人やペットの垢
  • 石鹸カス
  • 髪の毛
  • ゴミ
  • ホコリ
  • 建材

温度

カビの生息できる温度は0℃〜40℃で、最も好む温度は20℃〜30℃となります。

種類によっては0℃以下でも生息するものや、逆に40℃以上でも生息可能なカビも存在します。

湿度

カビの発生原因で最も注意すべきは湿度で、カビの種類によって好む湿度が異なります。

カビの種類 湿度
黒カビ/黄カビ/赤カビ 70%以上
青カビ/白カビ 60%以上

厚生労働省の調べでは、温度が25℃で湿度90%以上だと、たった2日で目に見える程度まで繁殖するという結果が出ています。

また、いずれのカビでも湿度を60%以下に抑えることが大切です。

カビ臭くなりやすい季節は「梅雨」

湿度が最も高くなる梅雨の季節は最も注意が必要です。

窓を開けておくだけで室内の湿度が70%を超えてしまいます。

除湿機やエアコンのドライ対策をしないと、必ずといっていいほどカビが好む湿度になってしまいます。

カビ臭くなりやすい場所3選

カビの発生原因となる3つの要素を踏まえ、最も注意が必要なカビ臭くなりやすい場所を3つご紹介します。

何もしないと必ずといっていいほどカビが生える場所ですので、十分注意しましょう。

【参考】Rinnai:「カビ」に関する意識調査

1位:お風呂場

お風呂場はお湯を毎日といっていいほど水を使用するので、対策をしないと温度は20℃〜30℃、湿度は70%を超えてしまいます。

カビに最適な空間になってしまい、84.4%の方がカビの悩みを抱えています。

2位:寝室のエアコン・窓

実は寝室のエアコンや窓は、カビが最も発生しやすい場所の1つです。

睡眠時の呼吸によって水分が出続けることで結露が発生し、湿度が高くなります。

そして、温度も快適に過ごしやすい20℃前後で保たれているので、カビが生えやすい空間になってしまうのです。

寝室の窓に結露が溜まりやすいのは、目につくだけでなく理にかなった状態なのです。

3位:洗面所、キッチン

お風呂場と同じく水をあつかう場所なので、湿度が高くなりカビが発生しやすいです。

カビ臭さを排除するためのカビ除去

カビの発生原因や発生条件について理解が深まったところで、本題のカビ臭いの除去方法についてお伝えしていきます。

自力で手軽に取り組めるカビ取りを行う方法は2つあります。

キッチンハイターで拭き取る

最もオススメな方法は、キッチンハイターを使用してカビ取りを行う方法です。

キッチンハイターを水で薄めて雑巾につけ、カビを染み込ませるように拭き取ります。

注意点としては、キッチンハイターに脱色効果があるため素材自体が脱色や色ムラが発生する可能性があります。

必ず試し塗りを行って脱色や色ムラが起こらないか確認しましょう。

カビ洗剤を使用する

市販のカビ洗剤を使用してカビ取りすることもオススメです。

特に部屋の表面に生えているカビや、浴室のツルツルした壁などは市販のカビ洗剤でもカビ除去することができます。

ただし、市販のカビ洗剤では頑固なカビを除去することはできません。

カビ洗浄で重要なポイントは「粘着性」と「塩素濃度」なのですが、市販のカビ洗浄とプロが使用するカビ洗浄では、塩素濃度が10倍近くも差があります。

市販のカビ洗浄 80〜100 ppm
プロ専用のカビ洗浄 800〜 ppm

※ ppm:塩素濃度を表す単位。高ければ高いほど、塩素濃度が高くなる。

そのため、コーキングカビなどの頑固なカビは、市販のカビ洗浄で落としきることはできません。

カビ臭さを発生させないためのカビ防止策

カビ除去の次はカビを発生させないカビ防止策についてお伝えします。

最も効果的なカビ防止策は「空気を動かす」

カビ防止策で最も重要ななのが、部屋の空気を循環させることです。

空気を動かすことによって、カビの栄養となるほこりが溜まりづらくなり、かつ温度や湿度も改善することができます。

「空気を動かすためには窓を開ければ良いんだ!」と思われがちですが、実は窓を開けても空気が循環しないことがあります。

空気を循環させるために最もオススメな方法は、八の字のサーキュレーターを使用することです。

次に、カビ発生の3大原因である「栄養・温度・湿度」のそれぞれの防止策についてお伝えします。

「栄養」のカビ防止策

汚れを発生させないよう、こまめに掃除をすることです。

特に注意が必要なのが、ホコリや繊維などの汚れです。

1mgのホコリに、カビ菌は10,000〜20,000ほど生息するといわれています。

目に見えるホコリがあったら必ず部屋を掃除し、ホコリが見えなくても週に1回は掃除するよう心がけましょう。

「温度」のカビ防止策

カビは25℃〜30℃を最も好むため、25℃を超えないよう心がけましょう。

エアコンを15℃〜20℃に設定すれば、快適に過ごすことができ、かつカビ防止策としても効果的です。

「湿度」のカビ防止策

カビは湿度70%を好むため、60%以下に抑えることを心がけましょう。

湿度を60%以下には以下のアイテムを活用しましょう。

  • サーキュレーター
  • 除湿機
  • エアコンのドライ

少なくとも3日に1日は乾燥させる日を設けましょう。

また、湿度計も500円程度で購入できるので、慣れるまではこまめに湿度を確認すると良いですね。

【場所別】マニアックなカビ除去・防止策

具体的なカビ除去・防止策として、カビが生えやすい場所別に専門的な対策方法についてお伝えしていきます。

結露が発生しやすい寝室の北側の窓には「樹脂窓」を使用する

結露は温度差によって発生し、特に低音部となりやすい北側の窓は結露が最も発生しやすい場所の1つです。

北側の窓の低音部対策としては、「樹脂窓」を使用する方法があります。

樹脂窓はフライパンの取手に使う素材で、特性としては断熱性がとても高いです。

断熱性が高いため、冬場の冷気が室内に伝わりにくくなり低音部対策には効果的です。

ただ、樹脂窓に取り替えるためのリフォームは25〜60万円ほどかかってしまいます。

そこでオススメの方法は以下の2つです。

  • 内窓をつける(8〜15万円)
  • ウインドーラジエーター(3〜6万円)

内窓を取り付ける際の注意点は、内窓によって部屋の機密性が上がり、部屋の湿度が高くなってしまう点です。

内窓をつける際は、部屋内の湿度管理は十分注意しましょう。

浴室のカビ除去は天井も掃除する

目に見えるカビを除去することも大切ですが、同様に天井も掃除する必要があります。

カビは上に上にと逃げる習性があり、カビを取り除いても天井に隠れていることがよくあります。

ほとぼりが覚めた頃に、天井に隠れていたカビが胞子を撒き散らし、部屋中にカビが再発するケースはよく見かけます。

浴室のカビ除去する際は、必ず天井も掃除しましょう。

冬場は低音部を作らないように部屋を常時暖かくする

冬場に低音部を作ると結露が発生し、部屋の湿度が上がってしまいます。

対策としては、低音部分を作らないためにエアコンなどで部屋全体を暖かくするよう心がけましょう。

また、結露が発生した場合は必ず吸水ワイパーなどで拭き取りましょう。

【注意点】カビ除去・カビ防止する際の注意事項

最後に、自力でカビ除去・カビ防止を行う際の注意点をお伝えします。

カビ洗剤を使用する際は「換気」と「保護具」が必須

塩素は強い酸化作用を持つ「活性酸素」を発生させ、人体に悪影響を及ぼすとされています。

そのため、カビ洗剤にはできる限り触れないよう、手袋・マスク・ゴーグルはつけて行いましょう。

カビ洗剤と他の製品は絶対に混ぜない

カビ洗剤の主成分は次亜塩素酸ナトリウムであり、この成分は他の酸性の成分と混ざると危険な塩素ガスを発生させます。

そのため、カビ洗剤は他の製品と混ぜることは避けましょう。

「除湿剤」は要注意

湿度対策として除湿剤を使用している方で多いのが、除湿剤の存在を忘れて置きっぱなしにしているケースです。

除湿剤は湿度を下げる上で効果的ですが、湿度を吸った除湿剤を置きっぱなしにすると、逆に湿度を上げる役割を果たしてしまいます。

実際に、除湿剤を置きっぱなしにしたことで、除湿剤の上だけカビが生えるケースも何度かありました。

除湿剤は効果的ですが、置きっぱなしにならないよう気をつけましょう。

カビ臭い部屋の対策まとめ

カビの臭いの原因や発生条件、カビ除去からカビ防止まで全てお伝えしました。

1から10まで行うことは難しいため、まずは以下の4つを実践してくださいませ。

  1. 八の字扇風機で部屋の空気を動かす
  2. エアコンの設定で部屋の温度を15〜20℃に保つ
  3. 除湿機、エアコンのドライで湿度を60%以下に保つ
  4. 3日に1回は掃除をする

カビは臭いや見た目だけでなく、吸い続けることでアレルギーを引き起こし、大きな病気につながる可能性もあります。

こまめなカビ除去・カビ防止を心がけましょう。

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