【専門家解説】スーパーマーケットの天井カビ|原因・リスク・除去方法と予防策

【専門家解説】スーパーマーケットの天井カビ|原因・リスク・除去方法と予防策

スーパーマーケットにとって天井に発生するカビは、単なる見た目の問題にとどまらず深刻なリスクを伴います。来店客の目に触れることで清潔感を損ない、さらに食品衛生法やHACCPの基準を満たさなくなる恐れがあるため、放置は禁物です。

本記事では、スーパーマーケットの天井カビについて「原因」「放置によるリスク」「除去方法」「予防策」「業者選び」の観点から、経営者・店舗責任者の方に必要な知識を専門的に解説します。

カビ取り
牧平 幸
執筆者

カビドクターズ代表

牧平 幸

カビドクターズの代表・牧平 幸です。カビ取り5年の経験と、世界初の特許技術を用いて大阪・京都No.1の品質を目指して日々カビ取りと向き合っております。

代表のカビ取りへの想い

スーパーマーケットの天井にカビが発生する原因

カビが発生する3つの原因

カビは微生物の真菌類であり、「湿度・温度・汚れ」の3つの条件が揃えば発生します。

カビの発生原因についてそれぞれ解説していきます。

原因①湿度

カビと湿度の関係を徹底分析

冷蔵・冷凍ケースや加湿器の使用により湿度が高くなりやすく、天井に結露が生じるとカビが発生しやすくなります。特に換気が不十分なバックヤードや天井裏では湿気がこもり、カビが拡大する原因になります。

一度結露が起きると乾きにくいため、天井表面の水分が残り続け、繁殖の温床となってしまいます。

詳しくは「カビが発生する湿度は?50%でも発生する?90%を超えると2日で繁殖?」をご覧ください。

原因②温度

外気との温度差や空調の設定によって、天井に水滴がつきやすくなります。売場の冷気と天井部分の暖気がぶつかることで結露が発生し、カビが生える条件が整います。

特に温度管理が一定でない店舗では、結露が頻発しやすく、天井カビが慢性化するリスクが高まります。

原因③汚れ

天井に付着するホコリや油分はカビの栄養源となります。惣菜売場や調理場付近の天井は油煙や水蒸気の影響を受けやすく、汚れが蓄積しやすい環境です。

高所ゆえに清掃が後回しになりがちで、発見が遅れると広範囲にカビが広がってしまいます。

スーパーマーケットの天井のカビを放置するリスク

スーパーマーケットの天井カビ放置するリスク

天井のカビを放置するリスクを「法律の観点」と「健康の観点」について解説します。

リスク①食品衛生法・HACCP違反

天井カビは食品に落下する恐れがあり、食品衛生法やHACCPの衛生基準に抵触します。検査で指摘されれば改善命令や営業停止につながる可能性があります。

目に見えるカビはもちろん、潜んでいるカビもリスクとみなされるため、早急な対応が欠かせません。

HACCPとは

食品の製造・販売工程で危害要因を分析し、重要管理点を継続的に監視・記録する衛生管理手法です。
食品衛生法に基づき、スーパーや飲食店も導入が義務化されています。

リスク②健康被害

カビの胞子は空気中を漂い、従業員や来店客が吸い込むとアレルギーや呼吸器系の疾患を引き起こす恐れがあります。

健康被害はクレームや風評被害にも直結し、店舗の信用低下につながります。

また従業員はカビを吸い続けることで「カビアレルギー」と呼ばれる

スーパーマーケットの天井カビを防ぐ予防策

空調・換気設備の最適化

天井付近は空気が滞留しやすく、湿気がこもることでカビの発生リスクが高まります。空調の風向きや換気ルートを定期的に調整し、空気の流れを滞らせないことが重要です。

特に夏場の冷房使用時は外気温との差が±5℃を超えると結露が起こりやすくなります。エアコン内部にカビが繁殖すると、売場全体へ胞子が拡散する危険があるため注意が必要です。

フィルター清掃やダクト点検を3か月に1度行えば、衛生的な空調環境を維持できます。計画的な点検を取り入れることで、長期的にカビ発生を抑制できます。

結露・湿気の徹底対策

結露は天井カビの主な原因であり、断熱材や結露防止塗料の導入が有効です。売場とバックヤードの温度差を±3℃以内に保つことも効果的です。

さらに除湿機やデシカント空調を導入すれば、湿度を常時60%以下に管理できます。湿気を抑えることで、カビの繁殖を大幅に防ぐことができます。

湿気管理は日常的な点検と設備改善の両立が欠かせません。店舗全体の環境維持に直結するため、継続的な対策が求められます。

定期的な清掃と専門業者によるメンテナンス

天井は清掃が行き届きにくく、埃や油分が蓄積するとカビの温床となります。そのため店舗スタッフの日常清掃だけでは不十分です。

半年〜1年に一度は専門業者に依頼し、高所清掃や除カビ施工を実施することが推奨されます。施工の際に天井材や照明器具の点検も同時に行うと安心です。

定期メンテナンスを習慣化すれば、カビの再発を未然に防げます。売場全体の衛生水準を安定して維持するうえで欠かせない取り組みです。

スーパーマーケットの天井に発生したカビの対処方法

スーパーマーケットの天井のカビ・カビ除去・対処方法

天井カビの自力除去は推奨できません。 根が奥深く再発しやすく、食品売場では薬剤残留の危険もあります。

小規模なら一時的対応も可能ですが、誤った方法は衛生法規違反や安全事故につながるため注意が必要です。

自力で行うカビ取り方法

発生直後で範囲が小さい場合、市販の薬剤やアルコールで拭き取り可能です。食品や什器を養生し短時間で作業します。

ただし高所作業は転落リスクがあり、処理は表面のみで再発しやすいため、応急処置として捉える必要があります。

業者に依頼するカビ取り方法

広範囲や長期放置のカビは専門業者が最適です。低臭薬剤や専用機材を用い、安全性を確保しつつ確実に除去します。

さらに防カビコーティングや湿度管理の提案も受けられ、再発防止と長期的な衛生維持に大きな効果があります。

信頼できるスーパーマーケット向けカビ取り業者の選び方

スーパーマーケットの天井や売場で発生したカビは、一般住宅とは異なり食品衛生の観点から高い安全性と専門性が求められます。

カビ取り業者にはいくつかのタイプがあり、それぞれの特徴を理解して選定することが重要です。

カビ取り業者の4つのタイプ

4つのカビ取り業者タイプ

業者には特徴の異なる4つのタイプが存在し、規模や専門性によって対応力に差があります。

それぞれのメリットとデメリットを理解することが、業者選びの第一歩です。

一人親方カビ取りタイプ

個人で活動している職人型の業者です。

価格は安い傾向にありますが、人員や設備が限られており、大規模なスーパーや深夜施工など柔軟な対応は難しい場合があります。信頼できる実績があるかを慎重に確認しましょう。

専門業者カビ取りタイプ

最も安心できるのはカビ取り専門の業者です。

中でも大手よりも中堅規模の専門業者がおすすめです。経験豊富な現場責任者が施工を担当する可能性が高く、柔軟かつ迅速な対応が期待できます。

一方、大手の場合は現場経験の浅い担当者が派遣されることもあり、施工精度に差が出るリスクもあります。担当者の実務経験や資格を必ず確認しましょう。

フランチャイズカビ取りタイプ

全国展開しているフランチャイズ業者は、一定のサービス品質が担保されている点がメリットです。

ただし、加盟店によって施工技術や対応力に差が出る場合があります。フランチャイズ本部の技術研修制度や施工マニュアルがどの程度徹底されているかを確認すると安心です。

ハウスクリーニングタイプ

一般家庭向け清掃を中心に行う業者で、価格は比較的安く手軽に依頼できます。

ただし、スーパーの天井や食品売場に適した除カビ施工の経験が乏しい場合も多く、専門性に不安が残ります。小規模な補助的作業であれば活用できますが、メイン施工は避けるのが無難です。

失敗しないカビ取り業者選びの3つの質問観点

スーパーマーケットの天井のカビカビ取り業者選びのポイント

スーパーマーケットで信頼できるカビ取り業者を選ぶには、施工体制や実績、アフターサービスを見極める質問が有効です。

ここでは3つの観点に整理して解説します。

深夜対応の可否

スーパーは営業時間が長いため、閉店後の深夜や早朝に施工できるかどうかは大きな判断材料です。

翌日の営業に支障を与えない短時間施工の実績や、人員体制の有無もあわせて確認しましょう。

スーパーマーケットでのカビ取り施工実績

食品売場では強力な薬剤は使えません。

食品に影響を与えない低臭・低揮発の薬剤を使用し、換気や養生を徹底できる業者を選ぶことが重要です。

施工後に残臭が残らないかどうかも、必ず確認しておくべきポイントです。

再発した場合の補償と再発防止のサポート体制

カビ取りで最も重要なのは「再発防止」です。

カビは天井材の奥まで根を張り、空気中に胞子を飛散させるため、完全除去は難易度が高い作業です。

そのため、施工後に再発した場合の保証制度や、定期的な点検・防カビコーティングの提案などアフターフォロー体制が整っているかを確認しましょう。

【深夜対応可】スーパーマーケット対応可能なカビ取り専門業者3選

最後に深夜対応可能かつスーパーマーケットのカビ取り実績がある、カビ取り業者を3社ご紹介します。

なお、深夜対応可能か、またスーパーマーケットのカビ取り施工実績については必ず業者に直接確認してください。

カビ取り業者① カビドクターズ

カビドクターズ

画像引用:https://kabidoctors.com/

「カビドクターズ」は、特許取得のカビ取り液剤を活用し、素材の内部に入り込んだカビにも対応できる点が特徴の業者です。関西エリアを中心に関東でも依頼が可能で、スーパーマーケットの衛生管理を強化したい方から利用されています。

施工はカビ除去を専門とするスタッフが担当し、素材への負担を抑えながら再発防止を意識した対応を行っています。冷蔵・冷凍ケースまわりや天井など清掃が難しい箇所でも、衛生環境の改善につながった事例があります。

また、年間200件以上の対応実績があり、調査や相談にも柔軟に対応しています。アフターフォローも含めて、表面的な清掃にとどまらないカビ対策を検討する際の候補として検討しやすい業者です。

公式サイト https://kabidoctors.com/
お問い合わせ電話番号 0120-949-647
対応エリア 東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県、和歌山県、三重県、京都府、奈良県、滋賀県、愛知県
深夜対応
スーパーのカビ取り実績 スーパーマーケットの天井にカビはなぜ生える?

カビ取り業者② 有限会社ハウスステージ

有限会社ハウスステージ

画像引用:https://global-eco.nagoya/supermarket-kabi.html

有限会社ハウスステージの「G-Eco工法」は、スーパーマーケットのカビ対策に活用される環境配慮型の特殊洗浄技術です。売り場やバックヤードの衛生管理に適しており、HACCPなどの基準に対応した清掃を検討する方にも選ばれています。

この工法は素材を傷めにくい施工を重視し、カビ汚れの除去と再発防止を目指します。冷蔵ケースや天井・床の衛生改善により、異臭リスクの軽減や売り場環境の向上につながる事例もあります。

使用する洗浄剤は生分解性で環境に配慮されています。お客様や従業員への安全性を考慮しつつ、廃棄や清掃コスト削減の一助にもなり、持続可能な店舗運営をサポートします。

公式サイト https://global-eco.nagoya/supermarket-kabi.html
対応エリア 東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県、和歌山県、三重県、京都府、奈良県、滋賀県、愛知県
深夜対応 要お問い合わせ
スーパーのカビ取り実績 カビで真っ黒になったスーパーマーケット(ジプトーン)の洗浄後、防カビ・除去剤で保護

カビ取り業者③ 株式会社GIGエコラボ

株式会社GIGエコラボ

画像引用:https://gigecolabo.com/

GIGエコラボは、商業施設やスーパーマーケットを対象に防カビ・除カビ施工を行う専門業者です。自社製品「カビコロリン」を活用し、天井やバックヤードなど清掃が難しい場所のカビ対策に取り組んでいます。

施工は夜間対応にも柔軟で、現地調査を踏まえて最適な方法を提案する点が特長です。売り場環境の改善や異臭リスクの軽減につながる事例もあり、実際の導入実績が公開されています。

また、施工後のフォローや情報発信にも力を入れており、経営者や店舗責任者が安心して相談しやすい体制を整えています。カビ対策を比較検討する際の有力な候補のひとつといえます。

公式サイト https://gigecolabo.com/
対応エリア 宮崎県、山形県、千葉県、愛知県、兵庫県、福岡県、沖縄県
深夜対応 要お問い合わせ
スーパーのカビ取り実績 施工事例 (スーパー・ショッピングセンター)

スーパーマーケットの天井のカビ取りでよくある質問

なぜ天井にカビが発生しやすいのですか?

冷気と暖気の温度差による結露、湿度の滞留、油煙や埃の蓄積、換気不足などが重なると発生しやすくなります。特に冷蔵・冷凍機器周辺やバックヤードは注意が必要です。

営業を止めずに施工できますか?

閉店後の深夜・早朝に実施できる場合があります。養生や換気計画、ゾーニングで売場への影響を抑える段取りを行いますが、可否は現地調査で判断します。

費用や施工期間の目安はありますか?

面積・天井材・汚れの程度・作業高さ・作業時間帯によって変わります。小規模なら半日〜1日、広範囲では1〜2日程度が目安です。正確な見積もりは現地調査後に提示します。

使用する薬剤の安全性は大丈夫でしょうか?

低臭・低揮発の薬剤や生分解性洗浄剤などを選定し、養生・換気・拭き取り・乾燥確認を徹底します。食品への影響を避けるため、作業範囲や時間帯は個別に計画します。

再発を防ぐために何をすれば良いですか?

湿度管理(60%以下の維持を目安)、結露対策、フィルター清掃やダクト点検、油煙の多いエリアの清掃強化、必要に応じた防カビコーティングと定期点検が有効です。

まとめ:スーパーマーケットの天井カビは早期発見と専門対策が重要

スーパーマーケットの天井カビは「湿度・温度・汚れ」が主な原因で、放置すると衛生基準違反や健康被害につながります。

自力での対応は限定的であり、広範囲や深刻なカビは専門業者への依頼が最も安全です。日常的な予防と定期的なメンテナンスを組み合わせ、清潔で安心できる店舗環境を維持しましょう。