冬のカビ対策と発生原因・結露とカビの正しい因果関係

牧平 幸
執筆者

カビドクターズ代表

牧平 幸

カビドクターズの代表・牧平 幸です。カビ取り5年の経験と、世界初の特許技術を用いて大阪・京都No.1の品質を目指して日々カビ取りと向き合っております。

冬は外気の湿度が30%と低く、カラッとした気候で、さらに気温も低いためカビが発生しづらい季節といえます。しかし条件が揃えば冬でもカビは必ず発生します。

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また、多くの方が勘違いしていることが「結露の水滴によって湿度が高くなりカビが発生する」ということです。

この因果関係を誤解しているがために、カビ対策が全くできていないことが多々あります。

本記事では

  1. 冬のカビの正しい知識
  2. 結露とカビの正しい因果関係
  3. 寝室は結露の温床
  4. 冬のカビ対策

について、カビの専門家が徹底解説していきます。

冬でもカビは発生する

まずカビが発生する原因について改めて簡単に解説すると、カビが発生する原因は「湿度・温度・汚れ」の3つです。

この3つの中で特に「湿度」と「温度」がカビの発生に大きく影響し、湿度が70%以上、温度は25℃〜30℃が最もカビが活発になります。

その条件からみると、確かに冬はカビが繁殖しづらい環境といえます。外気の湿度は30%程度ですし、気温は10℃未満のため、他の季節よりはカビは発生しづらいです。

ただ、条件が揃えば冬でもカビは発生します。特に冬に注意すべき点が、外気温による温度差です。

湿度は温度が低いと相対的に高くなる

湿度計で測る湿度は「相対湿度」を示します。

相対湿度とは、空気中に含まれる水蒸気量が、その温度で飽和状態になる水蒸気量に対してどの程度の割合かを示す指標です。温度が下がると飽和水蒸気量が減るため、結果として相対湿度が上昇します。

例えば、部屋の湿度計が30%を示していても、外気と接する窓際などの温度が低い部分では、相対湿度が80%以上になることがあります。

結露が発生するからカビが発生するわけではない

多くの方が「結露が湿度を上げるからカビが発生する」と誤解しています。しかし実際は、カビが発生する湿度(70%以上)が先に達し、その後に結露(湿度100%)が発生します。つまり、結露が見える時点でカビは既に発生している状態と考えられます。 このため、毎日結露を拭き取るだけではカビ対策として不十分です。湿度が高い環境を防ぐ根本的な対策が必要だということです。。

『寝室』は最も結露が発生する場所

寝室の湿気の原因

温度が低いところは湿度が高くなるということは、部屋全体の湿度が高いかつ温度差がある部屋は最も結露が発生しやすいということです。その部屋こそが寝室なのです。

人は睡眠時に一晩で200ml〜500mlの水分を呼吸から放出し、体温調整のための発汗によって200ml程度の水分を皮膚から放出します。

合計すると400ml〜700mlで、仮に8畳ほどの寝室だとすると約10%程度の湿度が上昇します。3人で寝るとさらに湿度は高くなります。

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寝室なので暖房で部屋が暖かく、かつ大きな窓もあることが多いため、結露が最も発生しやすい部屋なのです。

冬のカビ対策

改めて、冬のカビ発生を防ぐためには結露が発生しない環境作りが重要です。

そのためのすぐにできるかつ最も効果がある方法を2つご紹介します。

対策①窓を開ける

冬場の結露対策で手軽かつ効果的なのが「窓を開ける」ことです。外気は湿度が約30%と低く、室内の湿気を効率的に排出できます。理想的には1日2回、朝と夜に5〜10分の換気を行うのがベストですが、忙しい場合は寝る前に数分間でも効果があります。

窓を開ける際は、対角線上の窓を開ける「クロス換気」で空気の流れを確保するとさらに効果的です。寒い空気が直接体に触れないよう防寒対策を心がけましょう。また、寝室では布団が湿気を吸収しないよう布団カバーを使うとよいです。

対策②窓際にも温風を送る

結露の主な原因は窓際の温度差です。この差を解消するため、サーキュレーターや小型ヒーターで窓際に温風を送る方法が有効です。

窓の表面温度を室温に近づけることで結露を抑えることができます。 温風は窓全体に均等に当たるよう調整し、カーテンやブラインドが風を遮らないようにします。

また、ガラスが過度に温まらないよう適度な距離を保つことが重要です。必要な箇所に限定して温風を当てれば、エネルギー効率も向上します。

人気の結露対策「食器用洗剤」はその場しのぎ

窓ガラスに水で薄めた食器用洗剤を塗ると、結露が発生しにくくなるというライフハックがあります。この方法は、結露を長期間放置することで起こるカビの繁殖を間接的に抑制する効果があります。

ただし、この対策は結露した水滴を蒸発させるだけであり、根本的な湿気対策にはなりません。結露が発生する窓に何も対策をしないよりは有効ですが、一時的なその場しのぎの方法であることを理解しておきましょう。

また、食器用洗剤を使用する際には注意が必要です。窓のサッシとガラスの間のゴム部分に洗剤が触れると、ゴムが劣化しやすくなります。そのため、洗剤を塗る場合は、窓の縁に給水結露テープなどを貼り、ゴム部分を保護するようにしましょう。

効果は約1週間持続するため、毎日結露を拭き取る手間を減らすことができます。ただし、結露の根本的な発生を防ぐためには、断熱対策や換気などの本格的な湿気対策を併用することをおすすめします。

まとめ

冬でもカビは発生すること、また結露より先にカビが発生することを理解することが冬のカビ対策の第一歩です。

結露を防ぐ環境作りのために、換気や温度差の調整を実践しましょう。

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