タイル目地に発生したカビをお家で除去する方法を専門家が徹底解説
最終更新日:2024年06月05日
カビドクターズ代表
牧平 幸
カビドクターズの代表・牧平 幸です。カビ取り5年の経験と、世界初の特許技術を用いて大阪・京都No.1の品質を目指して日々カビ取りと向き合っております。
- どうしてタイル目地にカビが生えたのか
- タイル目地に生えたカビを取る方法
- タイル目地のカビを生えないようにするコツ
この記事では、タイルに発生したカビをおうちで除去する方法について解説していきます。
どうしてタイル目地にカビが生えたのか
「お風呂に入っているときに、ふと風呂のタイル壁をみたら、タイル目地の一部が黒くなっていた」
という経験はないでしょうか。
いざ、風呂タイルの目地に生えたカビを落とそうと、家にあるカビ取り剤で掃除をしてみたが、なかなか落とせなかったというお悩みもよく聞きます。
カビは湿度があり気温20~30℃、栄養源のある場所を好むためお風呂の湿気と
- ボディソープ
- シャンプー
- リンス
- 石けん
などの飛び散り
- 皮脂
- 手垢
- 髪の毛
- 水垢
などを栄養源としてカビが増殖したと考えられます。
特にタイルの目地部分は汚れや水分が残りやすく、放っているとあっという間にカビが生えていたということも。また、気づいたときにはカビが根深く菌糸を伸ばしているため、市販のカビ取り剤で落としてもキレイに除去できないということも。タイル目地は水分が残りやすいため、カビの生えやすい場所の1つですが、いざカビ取りをしようと思ってもなかなか落とせない場所でもあります。
こすりすぎも要注意
さて、憎きタイル目地のカビを落とそうと、ブラシなどで強くこすりすぎてしまうのも要注意です。ブラシにより、タイル目地に細かい傷が入ってしまうと、次はその傷の間にカビが菌糸を伸ばし、増殖してしまいます。目地の細かな傷の部分にまでカビが生えてしまうと、カビ取り剤が届きにくくなるため、さらにカビが落としにくくなってしまいます。
お掃除をする際には、傷をつけないようなるべく優しくこするようにしましょう。
まとめると、タイル目地にカビが生えてしまう原因は以下の通りです。
- 室内の湿気が高い
- 換気が不十分
- 目地部分に水分や汚れが蓄積した
- 目地部分の損傷している部分にカビが根深く生えた
- 水垢が蓄積した
- モノを置いていた
これらのことがカビ発生の原因として考えられます。
タイル目地のカビを放置すると
「タイル目地のカビを発見したが、忙しくなかなかカビ取りできなかった...」ということもあるかも知れません。
しかし、カビを放置した結果、湿気の多い浴室内にカビがあっという間に広がり
タイルから天井、浴槽へと手に負えないほどカビ被害が広がってしまう恐れもあります。また、カビは増殖条件が揃うことで胞子を飛ばし、また菌糸を奥に伸ばすため、より奥にカビが生えてしまい、市販のカビ取り剤では除去できなくなり、カビ除去費用が膨れ上がる可能性があります。
カビ胞子を吸い込み続けることによる、カビアレルギーなどの健康被害が起こる可能性もあります。そのため、カビを発見したら、まだカビ被害が小さいうちに対策する必要があります。
お風呂のタイル目地に生えたカビを除去する方法
タイルの目地部分にカビが生えたら、カビが根深く発生する前になるべく早く除去するようにしましょう。そうすると、手早く落とすことができます。
まだ、そこまで奥深くにカビが菌糸を伸ばしていないようであれば、中性洗剤と重曹で落とすことができます。
重曹で落とす方法
重曹は弱アルカリ性で研磨効果を持つため、この重曹を使ってクレンザーのようにカビを落とす方法です。
準備するものは、重曹、お風呂用の洗剤、スポンジ、目の細かいブラシ、ゴム手袋です。
<STEP1>洗剤で表面の汚れを除去する
まずは、風呂用の洗剤を使ってタイル全体の汚れを落としていきます。水垢などが残っている場合は、小さめのブラシを使って目地部分も洗います。
<STEP2>重曹でカビを除去する
洗剤を洗い流したら、スポンジやブラシに重曹をつけて、目地のカビ部分を軽くこすり洗いします。
強く力を入れて洗いすぎると、傷がついてしまうので優しく洗いましょう。
<STEP3>洗い流して乾燥させる
流水でよく洗い流し、水気をふき取ると完成です。
泡タイプのカビ取り剤で除去する方法
浴室のタイル目地にカビが生えた場合には、市販の浴室用カビ取り剤で除去することができます。
浴室用のカビ取り剤には、塩素剤が入っているため、カビの色素を漂白することができます。浴室に発生しやすいカビは黒カビですので、この黒カビの色素を漂白したい場合におすすめです。
注意点
高い位置に生えたカビ取りは液剤が落下して目や皮膚に付着するリスクもあるため、マスクやゴム手袋、ゴーグルで保護しながら注意しましょう。また、換気扇を回し、しっかりと換気をしながらカビ取りをしましょう。カビの範囲が広く、カビ取りに時間がかかりそうな場合は、長時間行わず、途中で休みながらカビ取りしましょう。
準備
準備するものは、カビ取り剤、ゴム手袋、ゴーグル、マスク、スポンジや刷毛、小さめのブラシ、ラップです。
<STEP1>カビ取り剤を塗布する
タイル目地のカビが気になる部分に、浴室用のカビ取り剤を噴きかけ、スポンジや刷毛等で塗り広げます。
<STEP2>ラップで浸透させる
カビ取り剤の上からラップを乗せて、液剤を浸透しやすくし、時間を置きます。
<STEP3>洗い流す
流水でよく洗い流し水気をふき取ります。
ジェルタイプのカビ取り剤で除去する方法
泡タイプのカビ取り剤よりも、さらに密着度の高いジェルタイプのカビ取り剤を使う方法もあります。ジェルタイプのカビ取り剤は、しっかりとカビに密着し液剤が浸透するため、タイル目地のカビ取りに適しています。
特徴
泡タイプのカビ取り剤と比較して、液だれしにくいので、がんこなカビや、高い位置のカビ取りにも効果的です。ただし、広範囲に塗り広げにくいので、部分的に気になるカビの除去に適しています。
準備
ジェルタイプのカビ取り剤、ゴム手袋、ゴーグル、マスク、目の細かいブラシ、スポンジ等
<STEP1>カビ取り剤を塗布する
目地のカビが生えている場所に、カビ取り剤を塗布していきます。
<STEP2>液剤を浸透させる
時間を置き、カビ部分にカビ取り剤を浸透させていきます。頑固なカビにはラップを上から乗せてパックをしていきます。
<STEP3>洗い流す
流水でしっかりと洗い流します。
使用時の注意点
泡タイプのカビ取り剤や、ジェルタイプのカビ取り剤の塩素系に分類されるものが多く、皮膚に付着するとケガの原因となります。また塩素ガスが発生するため、長時間作業をして吸い込むと体調を崩す恐れもあるため、換気を十分に行い、休憩を取りながらなるべく短時間で行いましょう。
タイル目地のカビ再発を防ぐには
タイル目地にカビが生えたら、除去するのは一苦労です。そのためにも、カビを再発させないよう日ごろの環境から変えていきましょう。カビの再発を防ぐポイントは、除湿、換気、清潔、殺菌の4つです。
除湿
浴室を使用した後は、タイル目地に残った水滴や結露をスクイージーや雑巾などで除去しましょう。また、目地部分に傷がついている場合には、カビ取り後に、コーキング剤で修理しましょう。タイルそのものが割れている場合には早めに業者へ依頼し、修理しましょう。
換気
浴室は湿気が多く非常にカビの生えやすい場所のため、使用直後だけでなく常に換気扇を回して、除湿しましょう。小窓がある場合には、こまめに窓を開けて換気し、空気を循環させましょう。
清潔
水垢や石鹸カスはカビの原因となるため、こまめに洗剤で除去しカビを防ぎましょう。髪の毛や皮脂などもカビの栄養源となるため、毎日取り除き、中性洗剤で洗浄しましょう。
殺菌
50度以上のお湯をかけたり、酸素系漂白剤などを噴きかけて定期的に殺菌するのもおすすめです。ただしお湯を使う際には、火傷やケガに十分注意しましょう。また、お風呂用の燻煙剤などを使って、定期的なカビ予防をしましょう。
まとめ
浴室のタイル目地にカビが生えた際の対策方法は以下の通りです。
- タイル目地のカビの原因は、浴室の湿気や石鹸カス、掃除不足などです。
- タイル目地のカビは、重曹やカビ取り剤、カビ取りジェルなどを使用して落とす
- ガンコなカビはラップで液剤を浸透させて除去する
- カビを防ぐためには、皮脂や石鹼カスなどの栄養源を掃除し、換気をしっかり行うこと
タイルのカビが酷く広がってしまったら
今回、おうちでできるタイル目地のカビ取り方法を紹介しましたが、もしこれらの方法を試しても、
- なかなか目地のカビが落ちない
- カビが広がり過ぎて手に負えない
- 何度カビ取りをしても再発してしまう
このような場合には、カビ取りの専門業者に依頼するのもおすすめです。業務用の液剤を使用しプロの技術でしっかりとカビを除去します