カビ取りジェルを使ったカビ取り方法を専門家が解説
最終更新日:2024年09月21日
カビドクターズ代表
牧平 幸
カビドクターズの代表・牧平 幸です。カビ取り5年の経験と、世界初の特許技術を用いて大阪・京都No.1の品質を目指して日々カビ取りと向き合っております。
- カビ取りジェルってどんなもの?普通のカビ取り剤との違いは?
- カビ取りジェルはどんな場所のカビ取りに適している?
- カビ取りジェルを使ったカビ取り方法は?
この記事では、市販のジェルタイプのカビ取り剤を使ったカビ取り方法をご紹介します。
カビ取りジェルの特徴
カビ取りジェルは、粘度の高いカビ取り剤です。液だれしにくくカビ部分に密着するので、お風呂や水回りの頑固なカビ汚れに適しています。液剤が浸透しやすいため、シリコンコーキングの内部のカビを殺菌したい時などに適しています。
カビ取りジェルの成分
カビ取りジェルの成分は
水(溶剤)・次亜塩素酸塩(酸化剤)・アルキルアミンオキシド(界面活性剤)・水酸化ナトリウム(アルカリ剤)・安定化剤
などです。
(ゴムパッキン用カビキラーより)
粘度を出すために、増粘剤(安定剤やゲル化剤)が入っています。これにより、狙ったカビ部分に密着してカビを除去します。
どんなカビ取りジェルがある?
市販のものですと
- ゴムパッキン用カビキラー
- 激落ちくん黒カビ取りジェル
- カビトルデスPRO
- カビホワイトカビ除去ジェル
- かびとりいっぱつ
- JELPiKAカビ取りジェル
- カビ取りジェル119
- カビ取り侍
などがあります。その他、スーパーやホームセンターのプライベートブランド商品などもあります。
(例:カインズホームのカビ取りジェル等)
それぞれのカビ取りジェルは、粘度や成分濃度、また色などが違います。界面活性剤やアルコールなどが含まれているものもあります。
例えば、一般的にカビ取りジェルは透明のものが多いのですが、透明のジェルはつけ置きしている間に、どこに塗ったのか分かりにくく、間違って触れてしまったり、洗い残しの原因となります。
しかし、色の付いたカビ取りジェルは、どこに塗布したのか分かりやすいため、洗い残しを防ぐという特徴があります。
スプレータイプのカビ取りジェルも
チューブ式のカビ取りジェルもありますが、スプレータイプのカビ取りジェルもあります。
- スパイダージェル
- レック激落ちくんカビ取り密着ジェルスプレー
噴射式の泡が出るカビ取り剤よりも密着しやすく、チューブ式のカビ取り剤よりも手軽に使いやすいという特徴があります。
ただし、噴射式のものは飛び散った際に目や皮膚などに付着する可能性もあるため、使用する際は十分注意してください。
色んな種類のカビ取り剤があるので、価格、成分、大きさ、色の有無など、使いやすそうなものを選ぶと良いでしょう。
カビ取りジェルに適した場所は?
- 浴室の床
- 浴室の壁
- 浴室の天井やゴムパッキン
- 窓枠
- ゴム製の風呂おもちゃ
- キッチンシンク
など、主に水回りのカビ取りに適しています。例えば、お風呂のタイルやパッキン部分、また水で流れてしまいやすいキッチンシンクの除カビ・カビ殺菌などに適しています。
パッキン部分にカビが奥深く発生してしまうと、泡タイプのカビ取り剤では、液だれするため浸透しにくくしっかりと奥まで除去できない場合などがありますが、ジェルタイプのカビ取り剤を使うことで、しっかり液剤が密着し、奥まで除去できます。
このほか、窓ガラスのシリコン部分などにも使用できます。泡タイプのカビ取り剤で落ちなかったカビの除去におすすめです。
※注意点
水で洗い流すことができ、十分に換気ができる場所で使用しましょう。
カビ取りジェルを自作する方法
市販で色んな種類のカビ取りジェルが販売されていますが、おうちにあるものを使って簡単にカビ取りジェルを作ってお掃除する方法もあります。
準備するものは以下の通りです。
- 塩素系漂白剤(ハイター)
- 片栗粉
- 紙コップ
- 混ぜる棒(使い捨ての割りばし等)
※注意点
カビ取りジェルを自作する際は、皮膚に付着しないよう、ゴム手袋やマスク、ゴーグル等を装着し換気を行いましょう。
それでは、簡単な作り方とカビ取り方法はこちらです。
<STEP1>片栗粉と漂白剤をよく混ぜる
紙コップに片栗粉と漂白剤を、だいたい1:1くらいの割合でとろみが出るまで混ぜる
<STEP2>カビ部分に塗る
自作カビ取りジェルをカビの生えている場所に割りばしなどを使って塗っていく
<STEP3>洗い流す
10分ほど時間を置いた後、シャワーでしっかりと洗い流し、乾燥させる。
このような手順で行います。
片栗粉の粒子が残らないよう、流水でよく洗い流すようにしましょう。スポンジや目の細かいブラシ等を使って軽くこするとカビが落ちやすくなります。
カビ取りジェルを使ったカビ取り方法
ジェルタイプのカビ取り剤を使用する際は、基本的にそれぞれの商品の使用方法をよく読んで行ってください。
ここでは、一般的なカビ取りジェルを使って浴室のパッキン部分のカビを除去する方法をご紹介します。
ジェルを使った浴室パッキンのカビ取り方法
準備するものは、カビ取りジェル、ゴム手袋、使い古しの歯ブラシ、ラップ
等です。
<STEP1>カビ取りジェルを塗布する
カビの部分にジェルを塗っていきます。
<STEP2>ラップを上に乗せる
ジェルの浸透を高めるために、上からラップでパックをし、さらに液剤を密着させます。この後15~30分ほど時間を置きます。
<STEP3>流水で洗い流す
シャワーの水で、しっかり液剤を洗い流し、さらに使い古しの歯ブラシを使って、汚れを書き出します。
カビ取りジェルを使う際の注意点
①必ず換気を
カビ取りジェルを使用する際は、必ず換気扇を回したり、窓を開けて換気をしてください。
②皮膚や粘膜を保護
マスクやゴーグル、手袋等で身体を保護してください。特に天井の端など高いところのカビを除去する際には、目に入らないよう十分注意してください。
皮膚に付着したらすぐに流水で洗い流してください。
(あまりに天井のカビが広がっている場合には、無理せず業者に相談されることをおすすめします)
③酸性タイプの洗剤と一緒に使わない
酸性タイプの洗剤やお酢、アルコールなどを一緒に使用しないでください。有毒ガスが発生しする恐れがあります。
④入浴中に使用しない
お風呂に入るついでにジェルを使いたくなることもあるかもしれませんが、塩素ガスが発生するため、入浴中に使用しないでください。
⑤長時間使用しない
カビが頑固な場合、つい長い時間使用したくなるかも知れませんが、休憩しながら少しずつ行いましょう。
水回りのカビ再発を防ぐためにできること
カビ取りジェルを使って、カビ取りをした後でも、湿気や汚れ、酸素や気温などの条件が揃うと再びカビが生えてしまう恐れがあります。
そのためにも、普段からカビを生やさないように工夫することが大切です。
換気
浴室は使用後、換気扇を回してしっかり除湿しましょう。換気扇のパワーが選択できる場合は、最大パワーの換気にしてください。浴室内に小窓などがある場合は、定期的に開けて空気を入れ替えましょう。窓枠のゴムパッキンなどは結露が原因なので、こちらも天気の良い日はこまめに換気するようにします。
除湿
浴室使用後、床やパッキン部分、壁面に残った水滴はスクライバーなどを使って取り除きましょう。しっかり乾燥させることで、カビだけでなくヌメリなども予防できます。
室内の場合は、除湿機やエアコンのドライ機能を使うなどして、調湿しましょう。結露が発生していたらこまめにふき取ります。
清潔
ホコリや髪の毛、皮脂、洗剤などの残りもカビの原因となります。こまめにふき取り、カビの栄養源を残さないうようにしましょう。
また、浴室の場合はヌメリ汚れもこまめに除去しましょう。ヌメリもカビの栄養となります。
モノの移動
通気性が悪くなることで、湿気や汚れが溜まり、カビが発生しやすくなります。モノが多く置かれている場所は、処分したり収納場所を変更するなどして、湿気をためないように工夫しましょう。
例えば、浴室の場合は風呂椅子やおもちゃ、シャンプーボトル、洗面器などを床に置いたままにしていると、底にカビが発生し、タイルやパッキン部分のカビの原因となります。なるべく浮かせたり、吊るすなど収納を工夫し、底面のヌメリはこまめに掃除して除去するようにしましょう。
カビ取りジェルを使ってもカビが落ちなかったら?
ここまで、カビ取りジェルの特徴や、おうちでの使い方について解説してまいりましたが、カビの菌糸が奥まで伸ばしていたり、範囲が広がり過ぎていると、ジェルを使っても難しいことがあります。
- カビ取りジェルを使っても、黒カビが落ちなかった。
- 天井の黒カビが広がりすぎて市販のジェルでは太刀打ちできない。
- ジェルを使ってカビ取りをしたものの、しばらくすると再発してしまった。
このような場合は、カビ被害が大きくなる前に一度カビ取りの専門家にご相談ください。
業者専用のカビ取り剤を使い、しっかりと除カビ・殺菌し再発を防ぎます。