重曹でカビ取りする方法と注意点を専門家が解説
最終更新日:2024年02月15日
カビドクターズ代表
牧平 幸
カビドクターズの代表・牧平 幸です。カビ取り5年の経験と、世界初の特許技術を用いて大阪・京都No.1の品質を目指して日々カビ取りと向き合っております。
- 重曹でカビ取りは可能なのか
- 重曹でカビ取りをする際のポイント
- 重曹でカビ取りをする際の注意点
この記事では、重曹を使ってカビ取りをするときのコツや注意点、日頃から重曹でできるお掃除方法についてカビ取りの専門家が解説いたします。
重曹の特徴とは
重曹は、炭酸水素ナトリウム(重炭酸ナトリウム)のことで、水に溶けると弱アルカリ性で安定する性質を持ちます。またその結晶は粒子は細かく、水に溶けにくいため、やさしい研磨剤として家中のお掃除に活用できます。
重曹でカビ取りをする際の注意点
重曹は、研磨効果があるため、お掃除アイテムとしては優秀ですが、殺菌効果が弱いため、カビをしっかり殺菌できるというわけではありません。
そのため、表面に発生した程度の、まだ生えて日の浅いカビの除去などには便利ですが、カビが菌糸を伸ばして素材の奥深くまで浸食していると、重曹だけでの除去は難しくなります。
また、一部のカビは増殖する際に色素を残します。この色素が素材に深く発生してしまうと、重曹での除去は難しくなります。
この場合は、漂白効果のある、塩素系漂白剤や、酸素系漂白剤などを用いて除去します。
重曹を使ってもカビが落ちないという場合は、上記のような漂白効果のある液剤を使うか、カビ取り専門の業者に相談されることをおすすめします。
重曹を使ったカビ取りお掃除方法
重曹と消毒用アルコールを使う方法
重曹のクレンザー効果を使いつつ、消毒用アルコールなど殺菌効果のある液剤を一緒に使用することで、カビを除去する方法をご紹介します。
適する場所:壁紙、風呂タイル、床や靴などの小物類
※いずれもカビの進行度が軽度の場合に限る
準備するもの:重曹、消毒用アルコール、スポンジや雑巾、ゴム手袋やマスク
<STEP1>重曹を塗布する
スポンジや雑巾に少し水で湿らせ、重曹を付けたあと、気になる場所を軽く擦るように拭く
素材が傷つかないように、優しく擦るのがポイント
<STEP2>拭きあげる
残った重曹と水気を拭きあげる
<STEP3>消毒用アルコールで殺菌する
消毒用アルコールを噴きかけ、10分ほど置いた後、乾拭きして乾燥させる。
(目の細かい部分は、使い古しの歯ブラシなどを使用する)
重曹ペーストで表面のカビを落とす方法
重曹に少し水を加えてペースト状にしたものをクレンザーとして、カビ取りに使用する方法です。風呂床や、流し台、洗面台など洗い流せる水回りのお掃除におすすめです。
準備するもの:重曹、容器、小さいブラシやスポンジ
<STEP1>重曹ペーストを作る
重曹に少しずつ水を加えてよく混ぜ、ペースト状にする(大さじ2杯分くらいの重曹に対し、大さじ1杯くらいのお水が目安)
<STEP2>気になる箇所に塗布する
重曹ペーストをカビの気になる箇所に塗布し、軽くこすりながら落としていく
<STEP3>拭き上げて乾燥させる
布巾や雑巾で拭き上げて、水気を乾燥させる。
※頑固なカビを落とすのは難しいですが、まだ初期の段階のカビであれば落ちることがあります。この他、カビの原因となるヌメリや汚れなども除去できるため、カビ予防になります。
重曹を使ったカビ予防のためのお掃除術
重曹は、表面に生えたカビの除去にも使えますが、水で薄めて、床の水拭きに使用したり、消臭剤として使用したり
調理器具などにこびりついた焦げを落とすのに便利なアイテムです。
つまり、重曹は「カビ予防」として日頃のお掃除に活用するのがおすすめです。
重曹を使って拭き掃除する方法
100mlの水に重曹を小さじ1杯ほど入れて、よく溶かします。
(お湯にすると溶けやすくなります)
その重曹水を使い、皮脂や汚れの気になる床や壁を拭き掃除し、水気をしっかり乾燥させまる。
手垢や皮脂汚れ、ホコリなどはカビの栄養源となるため、これらをこまめに除去することでカビを予防していきます。
重曹を使って焦げを落とす方法
鍋や食器類の焦げは、重曹を入れて沸騰させることで落としやすくなります。例えば、鍋底や鍋肌に焦げは付着している場合は、鍋に水を加えて重曹を小さじ1~2杯加えて、沸騰させます。この際、噴きこぼれやすいので注意してください。
そして、沸騰させたら火を止め、そのまま温度が下がるまで置きます。
冷めたところで、スポンジなどを使って軽くこすると、非常に落ちやすくなります。
注意点
・素手で重曹を触ってお掃除をすると、皮膚に刺激となり肌荒れする場合もあるので、手袋を着用しましょう。
・また、クエン酸を混ぜると発泡しますが、成分が中和してしまうので、重曹は重曹、クエン酸はクエン酸(水垢取りや、尿石取りなど)でそれぞれ使うことをおすすめします。
・酷い油汚れの場合は、重曹ではなく洗剤やセスキ炭酸ソーダを使いましょう。
重曹は、普段使いのお掃除アイテムとして大変便利です。日ごろのお掃除に活用して、カビを予防しましょう。
重曹でカビ取りをしても、カビが再発して広がった場合
カビが広がって気になる場合、手の届かない場所にカビが生えて困ったという場合にはカビ取りの専門業者へご相談ください。