店舗にカビが生える原因と対策方法を専門家が解説

「店舗に生えたカビの原因が知りたい」

「お店に発生したカビを除去する方法が知りたい」

「カビを再び生やさないためにできることが知りた」

この記事では、店舗のカビの原因から対策方法までを解説いたします。

店舗の天井にカビが生える原因

カビは、通気性が悪く、湿気の多い場所に増殖します。

店舗は、家庭よりも天井が比較的高いため、一見風通しが良さそうに感じますが

• 広すぎて店舗の四隅まで換気が行き届かない
• お店の立地（地下、湿地帯、川の近く等）
• 空調による結露の発生

これらの理由により、通気性が悪化し、気づいた時には天井や壁にびっしりカビが広がっていたということも。

特に、空調による結露は、カビがあっという間に増殖するだけでなく、カビ臭さやアレルギーの原因など、本来清潔であるべきお店のイメージを崩し兼ねません。

特に飲食店や食品を販売する店舗であれば尚更、不衛生な印象を顧客に持たれてしまい売り上げに影響を及す可能性も。

また、従業員の健康管理のためにも、店舗のカビは発見次第、早めに対処しましょう。

店舗に発生したカビを除去する方法

お店に発生したカビがまだ小規模である場合、早めに対処すれば市販のお掃除アイテムなどを用いてカビを取り除くことも可能です。

換気を十分に行った状態で取り掛かるようにしてください。

消毒用アルコールと重曹で除去する方法

まだ、発生したてのカビであれば研磨効果のある重曹と、殺菌効果のある消毒用アルコールで除去できることがあります。液剤のニオイ残りも気にならないため、まだ比較的小さいカビであればおすすめの方法です。

準備するものは、重曹、消毒用アルコール、スポンジや布巾、雑巾、ゴーグル、マスク、ゴム手袋等です。

※天井のカビなど高い部分のカビを取る際には、脚立の足場を確保し、十分注意して行ってください。

<STEP1>重曹でカビを落とす

水で湿らせたスポンジや布巾に、重曹をつけて、カビを軽くこすりながら研磨していきます。強くこすりすぎると傷がつくので優しく行いましょう。

<STEP2>消毒用アルコールで殺菌する

別の布巾に消毒用アルコールを染み込ませて、カビ全体的に塗布し殺菌する

<STEP3>拭き取る

10分ほどアルコールを浸透させた後に、布巾で拭き取り乾燥させる

この方法は、まだ小さいカビの除去に適した方法ですが、カビ臭の除去にもおすすめな方法なので、カビ予防や定期的なお掃除の際に取り入れてみましょう。

塩素系漂白剤で除去する方法

カビによってついてしまった色素の漂白ができる方法です。ただし、液剤が強いので、皮膚や粘膜の保護、換気などを十分に行いながらカビ取りしましょう。

準備するものは、塩素系漂白剤（キッチンハイター等）バケツ、ゴム手袋、マスク、ゴーグル、雑巾や布巾です。

<STEP1>漂白剤を薄める

バケツに水を入れて、１リットルの水に対してキャップ1杯分の塩素系漂白剤を入れて薄める

（希釈濃度は、商品のラベルを参考にしてください）

<STEP2>カビに塗布する

雑巾に塩素剤溶液を染み込ませて、カビの部分に塗布していく。

<STEP3>拭き取り乾燥させる

10分ほど時間を置き、液剤をしっかりと拭き取って乾燥させる。

※塩素剤は成分が強力なため、天井や壁、床の材質によっては変色する恐れがあります。カビ取りする前に、目立たない箇所で変色がないか試してから行うようにしましょう。

業者へ空調のクリーニングを依頼しよう

• 天井に設置してある空調の周りにカビが広がっている
• 空調からカビ臭いにおいがする

このような場合は、空調メーカーやクリーニング業者に依頼し、空調の清掃を行いましょう。結露がカビの原因だと考えられる場合には、店舗の換気をこまめに行い、発生した結露は毎日拭き取って除去します。

空調周りの天井や壁にカビが発生している場合には、カビ取り業者に相談しましょう。

店舗のカビ発生を防ぐためにできること

お店のカビは、あっという間に広がりやすく、一度発生すると費用や清掃の工数などお店にとっても負担になります。

そのため、発生する前に日頃から清掃をまめに行うことが大切です。

通気の確保

施設内の隅々まで、換気が行き渡るようにします。換気扇のパワーが十分でない場合には、サーキュレーターなどを活用して、通気性を確保しましょう。

空調の清掃

定期的に業者に依頼し空調の清掃と、空調周りのカビ除去をしましょう。放置するとカビの胞子が飛散し、カビ臭さが広がるばかりか、カビ発生の原因となります。

物品の整理

バックヤードに物が積み上がっていて、壁や天井のカビ発生の原因となることもあります。

物を整理し、施設内の通気を確保しましょう。

店舗内の除湿

店舗内は、湿気が溜まりやすく、溜まっても乾燥しにくいため、カビの原因となります。

除湿機を用いて、湿気を取り除いたり、サーキュレーターを用いて、除湿しましょう。

お店のカビが広がりすぎて対処が難しい場合

店舗のカビは、一度広がってしまうと、営業に支障をきたしたり、従業員にカビアレルギーが発生するなど、カビによる更なる被害を及ぼしかねません。カビにお悩みの方は、一度カビ取り業者へご相談ください。