家の中に生えたカビは市販のカビ取り剤で落とせる?カビの取り方と予防方法を解説

牧平 幸
執筆者

カビドクターズ代表

牧平 幸

カビドクターズの代表・牧平 幸です。カビ取り5年の経験と、世界初の特許技術を用いて大阪・京都No.1の品質を目指して日々カビ取りと向き合っております。

この記事を読むことで

  • 市販のカビ取り剤の特徴
  • カビ取り剤を「使って良い場所」と「使わない方が良い場所」
  • 使わない場所では、どんなものを使ってカビ取りをすれば良いのか代用方法
  • カビ取り後のカビ再発を防ぐ方法

など、市販のカビ取り剤を使ったおうちのカビ取りについて、知ることができます。

市販のカビ取り剤で家中のカビを落とすことはできる?

「市販のカビ取り剤があれば、家中のカビを全て落とすことができるのでしょうか?」

と質問をいただくことがあります。

確かに、浴室やシンクなどに生えたカビを早期に発見して、除去するには、市販のカビ取り剤も非常に有効です。しかし、どうしても市販のカビ取り剤では落とせない場合や、使用する際に注意が必要な場合もあります。

例えば、市販のカビ取り剤の中で有名なものとして、カビキラーやカビハイターなどの塩素系のカビ取り剤が挙げられますが

お家の中にカビが生えると「塩素系カビ取り剤を使って全ての除去できるのでは?」と、思っている方も多くいらっしゃいます。

しかし、結論から言いますと、市販のカビ取り剤を「使える場所」と「使えない場所(適していない場所)」があります。

市販のカビ取り剤が適している場所

具体的に、市販の塩素系カビ取り剤でのカビ取りが適している場所というのは

  • お風呂
  • キッチンのシンク
  • トイレなどの水回り

など、充分に水を使って洗い流せる場所です。水回りではないですが、しっかりと拭きとることを条件として

  • 窓のゴムパッキン
  • 白い壁紙(※ただし、変色が無いか要確認)

などが挙げられますが、いずれにしても変色がないかどうか目立たない場所で試してから、行うようにしましょう。

市販のカビ取り剤が適さない場所

反対に、家の中でも市販のカビ取り剤の使用がおすすめできない場所もあります。

  • 天井
  • 寝室
  • 広範囲に生えたカビ

塩素剤は、目や皮膚に付着するとケガをする恐れがあるため、液だれしやすい天井や、長時間過ごす室内、特に洗い流せない場所(寝室やリビングなど)のカビ取りにはあまり向きません。

また、壁一面にカビが広がっていたり、素材の奥までカビが根を生やして広がっている場合ですと、カビ取りをするリスクの方が高くなるため、この場合は、カビ取り業者へ早めにご相談ください。

塩素系カビ取り剤の特徴

なぜ、使って良い場所と、あまり使わない方が良い場所があるかというと、それはカビ取り剤の特徴として

  • 塩素剤が含まれており漂白効果がある
  • 水酸化ナトリウムが含まれており充分に洗い流す必要がある
  • 塩素ガスが発生するため吸収しやすい素材に不適である

これらのことが挙げられます。

塩素系カビ取り剤の成分

成分:次亜塩素酸塩、水酸化ナトリウム、界面活性剤、安定剤

市販の塩素系カビ取り剤には、液剤をアルカリ性にするために「水酸化ナトリウム」(苛性ソーダ)が入っているのですが、この水酸化ナトリウムは皮膚や粘膜に付着すると

薬傷を起こすことがあります。すぐに洗い流さず放置すると、失明など重篤な損傷をきたす恐れもあります。

また、大量に吸い込むと呼吸器の障害を起こす危険性もあります。

(参考:厚生労働省「職場のあんぜんサイト」)

そのため、塩素系カビ取り剤を使用する際はマスクやゴーグル、ゴム手袋を装着ししっかりと皮膚を保護した上で

カビ取り後は水酸化ナトリウムの成分が残らないようにしっかりと洗い流す必要があるのです。

<ポイント>市販のカビ取り剤はしっかりと洗い流せる場所で使用すること

カビ取り剤の公式の用途は?

カビハイターの公式サイトで確認しますと、用途は「浴室内のカビ汚れ」となっています。

ですので、基本的には浴室内で使用することを前提として作られているため、洗い流せない部分や

変色しやすい素材(金属、ホーロー、木材、布製品)のカビ取りには適しません。

(参考:花王 強力カビハイターハンディスプレー

市販のお掃除アイテムでカビ取りする方法

市販の塩素系カビ取り剤は、基本的に流水で洗い流す場所のカビ取りに使用するということですが

では、天井や壁紙、床材のカビ取りはどのようなものを使って除去すれば良いのでしょうか。対策方法は3つあります。

①次亜塩素酸水

漂白効果はありませんが、次亜塩素酸水を使って殺菌する方法があります。

黒カビなど色素がある場合には、脱色することはできませんが、カビ自体を殺菌することができます。

  • 市販の次亜塩素酸水
  • 雑巾
  • ゴム手袋
  • マスク

床や壁のカビは次亜塩素酸水を塗布して、除去します。

<STEP1>カビに塗布する

カビの生えている部分に次亜塩素酸水を吹きかけていきます。

<STEP2>液剤を浸透させる

すぐにふき取ると、奥まで液剤が浸透しないので、しばらく時間をおいて液剤を浸透させカビを殺菌します。

<STEP3>液剤をふき取る

数十分時間を置いた後に、乾いた雑巾で拭きとります。

次亜塩素酸水は、時間が経つと分解されて水と塩になるので、床や壁など手で触れる部分のカビ取りに適しています。

②素材別のカビ取り剤

「木材用」「壁用」「布製品用」「靴用」など専用のカビ取り剤を使用するという方法も有ります。基本的にはスプレータイプのものです。

インターネットの通販で購入するのが簡単ですが、東急ハンズやホームセンターなどで手に入るものもあります。通販やホームセンターなどで手に入るカビ取り剤は、例えば

  • カビホワイト
  • カビ取り侍
  • ホームケアシリーズ

などですが、水回り用だけでなく布用や木材用などがあるので、使用方法・用途をきちんと確認して選ぶようにしましょう。

③衣類の場合は衣類用漂白剤

洋服、カーテン、シーツなどには、過炭酸ナトリウムを主成分とする衣類用漂白剤を使ってカビ取りするという方法も有ります。

<準備>

  • バケツ
  • タオル
  • ゴム手袋
  • 酸素系漂白剤(顆粒)

<STEP1>お湯に酸素系漂白剤を入れる

お湯(40~50℃)に酸素系漂白剤を入れて薄めます。

<STEP2>数十分ほど時間を置く

バケツの中に衣類を入れて30分ほど時間を置きます

<STEP3>洗濯する

つけ置きした衣類を洗濯機で通常通り洗濯します。忙しい場合には洗濯機の中に、酸素系漂白剤を入れてそのまま洗濯するという方法もありますが、お湯でつけおきした方がカビは落ちやすいです。

注意点

手荒れの原因となるため、酸素系漂白剤を薄めた溶液は素手では触らず、ゴム手袋を装着しましょう。

※ただし、ウール素材、絹素材には使用できません。長時間つけ置きすぎると変色の原因にもなるので、漬けすぎには注意しましょう。洗濯表示を確認して使用するようにしてください。

④ハイターを薄めて使う場合

ハイター、塩素系漂白剤、次亜塩素酸ナトリウム

紹介した3つの方法では、カビが落とせなかったという場合には、液体の漂白剤(ハイター)を水で薄めて落とす方法もあります。

<準備>

  • 液体タイプのハイター
  • バケツ
  • ゴム手袋
  • ゴーグルとマスク

<STEP1>ハイターを希釈する

バケツに水を入れ、ハイターを入れて希釈します。(目安は4リットルの水にキャップ杯分)

<STEP2>カビに塗布する

雑巾に溶液を浸して、カビの生えている箇所に塗布します。この時、ゴム手袋を必ず着用し、換気も行いましょう。

<STEP3>拭きとる

液剤を雑巾で何度も拭きとります。その後、風を当ててしっかりと乾燥させましょう。

白い壁紙、タイルなどで利用できる方法ですが、素材によっては変色するリスクもあるため、必ず目立たない場所で試してから行いようにしましょう。

液剤の成分を残さないように、何度も拭きとるようにしましょう。

カビの再発を防ぐ方法

カビは一度発生してしまうと、除去してもすぐに再発してしまいます。カビにとって生育しにくい環境を作るためにも普段から意識するべきポイントは以下の通りです。

①こまめな換気

窓を開けてこまめに換気をしましょう。通気の悪い部屋は、モノを移動させて通気性をよくしたり、換気扇やサーキュレーター等を使って空気を循環させるように工夫しましょう。

②除湿

湿気が溜まりやすい場所は、すぐにカビが再発してしまいます。例えば結露が発生しているところはこまめにふき取り、除湿機を置くなどして、湿気を取り除きましょう。結露の多い場度の場合は除湿シートを貼るのも効果的です。トイレや浴室は湿気が溜まりやすいので、常に換気を行いましょう。

③汚れを除去する

ホコリや汚れをそのままにしているとカビの栄養源となるため、再発しやすくなります。例えばシンク内の食べカスや油汚れなどはこまめに除去したり、室内のホコリなどもためないよう掃除しましょう。

④モノの移動

物置や寝室などにモノをたくさん置いていると空気が滞りやすくなり、カビが生えやすくなってしまいます。定期的に大掃除をし、不必要なものは処分したり、湿気の多い場所にはモノを置かないようにするなどして、カビを防ぎましょう。

この他、カーテンやカーペットなどの布製品を定期的に洗濯したり干すなどして清潔にしたり、収納場所を整理して、カビの原因を取り除きましょう。

市販のカビ取り剤で落とせない場合

以上、市販のカビ取り剤でおうちに生えたカビを除去する方法をご紹介しましたが

  1. 市販のカビ取り剤でもカビが落とせなかった
  2. 一時的にカビを落とせたが再発した
  3. さらにカビが広がってしまった

このような場合には、カビ取り業者へ相談しましょう。

特に、素材の奥までカビが菌糸を伸ばし発生していると、市販の液剤では落とすことが難しく、さらにカビが広がってしまうという悪循環に陥ることがあります。

弊社では特殊液剤を使って、除カビと防カビをしっかり行うことで、カビの根から取り除き、再発を防ぎます。カビにお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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